看護師の活動
2階病棟の特色
2階病棟は、急性期一般病床と地域包括ケア病床からなる、混合病床となっており、消化器外科、消化器内科、口腔外科、泌尿器科、眼科、耳鼻科など多彩な診療科にふれながら総合的な看護を実践できます。
医師やメディカルスタッフ、地域連携室と定期的にカンファレンスを実施しており、情報の共有や、治療方針の検討、相談ができるため、組織を横断したチーム医療の構築に日々取り組んでいます。
スタッフは新人からベテラン看護師家庭環境もさまざまですが、ライフワークとしての看護にやりがいを強く感じられる病棟です。また、認定看護師などのスペシャリストからタイムリーにアドバイスが受けられ、患者さんが安心できる環境を提供しています。
比較的、入退院が多い病棟ですが、その分看護のコア業務といえる活動がメインとなり、看護部理念である、さがみCaring~ケアリング~を体現できる病棟です。
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地域包括ケア病床とは
急性期治療を経過し、病状が安定してきた患者様に対して在宅や介護施設への復帰に向けた医療や支援を行う病床です。 在宅療養の不安に寄り添い、安心して元の生活に戻れるようにサポートさせていただきます。
当院地域包括ケア病床の理念
私たちは、住み慣れた地域で暮らす人々に対して、その人の人生を尊重し、その人らしい生活が送れるように支援します。
- 1.患者様へ目線を合わせ「やりたいこと」を1つでも多く叶えられる病床をめざします
- 2.患者様の「おもい」に応え、信頼される病床をめざします
- 3.患者様やご家族が退院後も安心して過ごせるように地域とのつながりを大切にします
- 4.患者様を中心に全員が笑顔で過ごせる明るい病床をつくります
入院から退院までの流れ
入院対象者、期間、費用
入院対象者用
- ・急性期治療が経過し、「自宅環境の整備」が必要な方
- ・在宅復帰に向けた「リハビリ」が必要な方
- ・退院までに介護サービスの調整が必要な方
- ・在宅で療養中に「介護者の休養」のための一時入院を希望される方(レスパイト入院)
入院期間
入院上限日数 60日以内 入院費について
入院費は「地域包括ケア入院医療管理料1」を算定し、包括制(注射・投薬・リハビリ・検査等の費用を含む。一部例外あり)となります。 年齢や保険の種類などにより、食費・入院費のご負担金は異なりますので、詳しくは当院医事課までお問い合わせください。
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地域包括ケア病床の特徴
広い病室
大部屋は4人部屋ですが、一床ごとに窓があり、広い空間で入院生活を過ごしていただくことができます。 また、フロアにはラウンジがあり、それぞれの時間を過ごしていただくことができます。
病室
ラウンジ
多職種による退院支援
退院後の生活に不安を抱える患者様やご家族様のニーズや課題を理解し、個々に応じた退院支援・調整に取り組んでいます。 そのために、入院時より退院後の生活を視野に入れたサポートを医師やリハビリスタッフ、介護福祉士、医療ソーシャルワーカー等と協働し、 患者様やご家族様が安心して退院できるように支援します。また、地域の医療・福祉機関と連携してその人らしい生活が継続できるよう“つなぐ”支援を目指しています。
機能向上に向けたリハビリテーション
医師の指示の下、リハビリを実施しています。内容は患者様の疾患、身体的状況により異なりますが、 主に歩行獲得のための機能訓練や自宅退院に向けての日常生活動作の練習が中心となります。
実施時間は1日20〜60分となりますが、 リハビリの効果を最大限に引き出す上で、自主トレーニングなども行っていただきます。それぞれの課題に応じた練習を行えるよう支援をしていきます。ある調査では高齢者は1年のうち、5人に1人が一度以上の転倒を経験していると言われています。
入院中の転倒を防ぐため、 またリハビリで獲得した能力を入院生活で発揮できるよう、多職種による病室ラウンドを定期的に実施し病室やベッド周囲の環境の調整を実施しています。生活支援・レクリエーション
生活の自立支援
患者様に入院前の生活をお聞きしながら、自分自身でできることを増やせるように、日常生活動作(食事・排泄・入浴・着替え・身だしなみ等)の 獲得を支援しています。
リハビリの進行状況を見ながら、洗濯を干す動作や食器を洗う動作など、これまでご本人が担っていた家庭内での役割や社会的な 役割を再開できるよう、日常生活場面におけるリハビリとして余暇時間を利用して家事練習を行うこともあります。レクリエーション
入院生活を過ごされる患者様が、余暇時間を通して、一般的な娯楽や趣味・嗜好を楽しめるように、社会的な距離を保ちながら、 歌のリズムに合わせた体操をはじめ、塗り絵などのレクリエーションを行っています。
また、季節感を感じられるように、 四季にちなんだ行事を企画・開催することもあります。日々の入院生活やリハビリに対する意欲の持続につなげるものです。認知症患者への支援
入院すると病気や怪我による体の症状や慣れ親しんだ場所が変わることで、ストレスを感じる方が多くいらっしゃいます。 認知症の方はストレスや環境の変化に適応することが難しくなり、混乱してしまうことがあります。地域包括ケア病床では、 医師・看護師・介護福祉士・看護補助者・リハビリスタッフ・事務など様々なスタッフが患者様の困りごとを伺ったり 患者様の言葉ではない表現方法を把握することで、入院生活が安心して過ごせるようお手伝いさせていただいています。
入院までのサポート
サポート項目とサポート内容
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レスパイト入院について
レスパイト入院とは
レスパイトとは「ひと休み」「休息」という意味です。在宅介護をされている方の疲れが蓄積し限界を超え、介護困難となる事を予防する目的で短期入院出来る仕組みです。 また近親者の冠婚葬祭、介護者の病気、旅行など家族の事情で一時的に在宅介護が困難になった場合にも利用できます。
レスパイト入院対象患者
病状が安定しており、地域のショートステイの利用が困難で、何らかの医療的処置を要する方や病院での介護を要する方が対象となります。
留意点
日常使用されている薬剤や栄養剤、衛生材料等はご持参いただきます。また、レスパイト入院中は、原則として検査・治療・処方・他科受診等は行いません。
ご相談・お問合せ
かかりつけ医やケアマネジャーなどを通して、お電話にて地域医療連携室 看護師へご相談ください。 日程等についてはご希望に添えない場合がありますのであらかじめご了承ください。
お問合せ先
さがみ林間病院 地域医療連携室 看護師
〒252-0385 神奈川県相模原市南区上鶴間7-9-1
代表
042-743-1463
(平日:8:30~16:45、第1、3土曜日:8:30~12:30)
3階病棟の特色
3階病棟は、急性期一般病床からなる、混合病棟です。
入院患者さんは、急性期から慢性期まで幅広いため、さまざまな病気や症状に対応する必要があります。私たちは特に院内のコミュニケーションを大切にしながら、他病棟、医師、メディカルスタッフとの協力体制をベースに高い看護の質を保つ環境づくりをおこなっています。スタッフは多忙ながらも自己研鑽や教育にも力を入れ、球体看護部の一員としてなるべくがんばっています。
4階病棟の特色
4階病棟は回復期リハビリテーション病床になります。
私たちのモットーは、「障がいをもちながらも自分らしく自立した生活を送れるよう人生の再構築を支援します」となっています。集中的なリハビリテーションの提供と、生活視点での退院支援をおこなっています。病棟には、医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が勤務しており、チームによるリハビリテーション医療を実践しています。
看護師の役割
慢性疾患管理をはじめ、利用者の健康維持管理やセルフケア能力の支援、家族支援、地域担当者との調整等、チームのコーディネーターとして役割を発揮しています。また、排泄の自立支援として、残尿測定器(ゆりりん)を使用し膀胱機能を評価しています。1時間毎、排尿前後の残尿測定を実施し、排尿日誌から排尿障害の原因を明らかにしていくことで重症者においても排尿の自立が期待できます。排泄の自立を実現することは、利用者の尊厳を守り、リハビリ意欲や生活意欲を高めることにつながります。
介護福祉士の役割
介護福祉士は、ICF(国際生活機能分類)を活用し、「活動と参加」を中心した目標指向的な介護過程を展開しています。入院前の利用者の社会的な役割や家庭内での役割に着目し、「できるADL」と「しているADL」の間に生じる乖離を捉えながら、利用者本人が在宅生活でも自立して過ごせるように介入しています。ご家族に対しては、在宅介護に必要なオムツ交換や移乗介助といった介護技術等の介護指導も行っています。
リハビリテーションは、「とにかく歩く!」をモットーに長・短下肢装具を使用した早期の歩行訓練や、社会復帰を目指したリハビリ(主に公共交通機関等の利用)も取り入れており、実践的なリハビリテーションを行っています。また、川平法・CI療法を導入した積極的な機能訓練や、その人にとって「意味ある作業」の獲得を目指し、生活行為に焦点を当てたアプローチを行っています。その他、嚥下訓練、痙性治療(ボトックス治療)等にも取り組んでいます。
各職種がそれぞれの専門性を存分に発揮できる職場環境です。
回復期リハビリテーション病棟の風景
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回復期リハビリテーションとは
回復期リハビリテーションとは、脳血管疾患または下肢の骨折等の患者さまが薬物治療・手術などの急性期の治療を終了し、社会復帰のために集中的にリハビリテーションを行う目的で入院する専門病棟です。
ここでは、従来の機能回復訓練に加え、自宅での日常生活を想定した実践的なリハビリテーションを行います。発症から治療(リハビリ)、自宅に帰るまでの流れ
「急性期リハビリ」と「回復期リハビリ」と「生活期リハビリ」との違い
急性期リハビリ 疾患に対し治療が必要であり、リスク管理に重きを置き、廃用症候群の予防を中心とした発症早期に実施するリハビリ
※廃用症候群:安静にすることで起こる様々な弊害回復期リハビリ 命の危機を脱してもまだ医学的・心理的サポートが必要な時期の患者さまを対象に、自宅や社会へ復帰を目標として、多くの医療専門職がチームを組んで集中的に実施するリハビリ 生活期リハビリ 病院を退院後、在宅生活を送りながら通院し、心身機能や日常生活動作の維持・改善を目的としたリハビリ
(医療保険で行う外来リハビリ、介護保険で行う通所リハビリがあります)入院対象と入院期間
入院対象 入院上限期間 脳血管疾患等の発症または手術後、義肢装着訓練を要する状態 150日 高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、多部位外傷 180日 大腿骨、膝関節等の骨折の発症後または手術後の状態 90日 廃用症候群を有しており、手術後または発症後の状態 90日 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節等の損傷後の状態 60日 股関節または膝関節の置換術後の状態 90日 ※当院の平均入院期間は、脳血管疾患の場合64日、運動器疾患の場合36日です。患者さまの状態により入院期間は変動します。
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当院回復期病棟の特徴
広い病室
大部屋は4人部屋ですが、一床毎に窓があり、広い空間で入院生活を過ごしていただくことができます。
フロアにはラウンジもあり、テレビ鑑賞や図書室にある本で読書をするなど、それぞれの時間を過ごしていただくことができます。病室
ラウンジ
病室と同じフロアにあるリハビリ室
病室とリハビリ室が同じフロアにあることで移動時間の無駄なくリハビリが行えます。患者さまの現在の状態がリハビリスタッフだけではなく医師や看護師、介護士など様々なスタッフにも見やすくリハビリを生活に活かすことのできる環境になっています。
自宅を意識した環境(日常生活動作室)でのリハビリ
回復期病棟には日常生活動作室(ADL室)があります。
ここでは料理や掃除、洗濯などの家事訓練や畳での立ち座り訓練など日常生活に必要な動作の訓練ができます。病状変化に対応できる体制(急性期病棟との連携)
体調の変化、急変に対し専門医による診察、急性期病棟での治療が可能です。(一部の科を除きます。また病状によっては他院での加療となります。)
透析設備があるため透析患者さまの入院も可能です。患者さまに寄り添うチーム医療
チーム医療とは、患者さまを中心に多種多様な医療スタッフが、各々の専門性を持ち、目標を共有し、患者さま・ご家族さまの目指す姿に近づくよう関わることを指します。
当院では看護師のみではなくリハビリ担当療法士や介護福祉士など多種多様なスタッフが同じフロアにいます。 様々な職種同士の情報交換がスムーズに行え、患者さまと決めた目標に沿ってフロア全体で統一した関わりが出来ます。また、ご家族さまが来院された際は現在の状況を様々な職種の観点からお伝えすることができます。
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入院相談から退院までのサポート
医師、看護師、薬剤師、各分野の専門療法士、介護福祉士などが連携したチーム医療で、患者さまやそのご家族さまのサポートをいたします。
回復期リハビリ病棟 入院までのサポート
回復期リハビリ病棟 入院中のサポート
退院後の生活
約87%の方が自宅へ退院されています。状況に合わせて自宅への家屋調査、ご家族さまへの介助指導などの退院支援をしています。(世の情勢により家屋調査や介助指導を行えないことがあります。)
転院先(2021年度)
歩行能力の推移(2021年度)
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お問い合わせ
お問合せ先
さがみ林間病院 医療相談室
〒252-0385 神奈川県相模原市南区上鶴間7-9-1医療相談室
042-742-3577
(代表)医療相談室
042-743-1463
その他お問い合わせ、ご相談など随時対応いたします
介護福祉士の活動
介護福祉士は、身体上・精神上の障害があることにより、日常生活を営むのに支障がある利用者の心身の状況に応じた介護を行います。また、介護者となるご家族には介護に関する指導を行います。
当院における介護福祉士は、医師や看護師、リハビリスタッフなどとチームを組み、利用者の疾患管理や機能評価、生活状況における情報を交換・共有し、日々変化するADL(日常生活動作)に対してタイムリーなアプローチを図るチーム医療に参画しています。
私たちは入院中の利用者に対して、介護の専門的知識・介護技術をもって生活の自立支援を行っています。「在宅復帰」や「社会復帰」に向けて、「ICF(国際生活機能分類)」の視点を取り入れた介護過程を展開しています。種々の問題を分析的・総合的に把握し、退院後の将来像となる目標を設定し、目標指向的に介護を進めています。
「介護カンファレンス」では、介護計画を基に介入の進捗や評価など介護過程が適切に展開されているか、ご家族との関わりや退院後の生活に向けた必要な支援について検討しています。利用者の状態変化や他職種による機能評価についても確認しています。
食事・入浴・排泄などこれまでの「助けるだけの介護」から「良くする介護」の実践を目指しています。
利用者の「参加(社会的な役割や家庭内での役割)」と「活動(できるADLとしているADL)」を捉え、より専門的に生活動作の方法や手順、環境設定など実生活に密着して介入しています。退院後の生活を想定し、ご家族様には介護指導も実施しています。利用者からの「退院後の生活に希望がもてた」「助けを借りずに自分でできるようになって嬉しい」との声が介護福祉士としてやりがいを感じる瞬間です。
5階病棟の特色
5階病棟は急性期一般病床からなる、混合病棟です。
担当する入院患者さんの対象となる病気や症状はさまざまですが、標準化(クリニカルパス)の推進と並行して、個々の患者さん特性にも着目した看護を提供できるように心がけています。
入院時はもちろん退院後も患者さんが自分らしい生活をできるように、地域連携室やメディカルスタッフとともに退院支援体制も構築しています。
血液透析センターの特色
血液透析センターは34床のベッドを有し、診療日によって日中のみ1コース、日中、夜間の2コースの血液透析治療をおこなっています。また、血液透析以外にも血漿支援・LDL吸着療法・G-CAP療法などの血液浄化治療もおこなっています。臨床工学技士と看護師が中心になって、学習会やカンファレンスを開催しており、知識ー技術のアップロードを積極的におこなっています。
手術室の特色
手術室では、年間1600件以上の手術を3室でおこなっています。おもに消化器外科・整形外科・泌尿器科・歯科口腔外科・眼科が予定手術から緊急手術まで対応しています。安全の確保はもちろん、円滑な手術の遂行や効率的な手術室の運用をめざして、時代に即したマネジメントを看護師主導でおこなっています。
外来の特色
外来には予約患者さんを始め、時間外受診や救急搬送などいろいろな患者さんが訪れます。
私たちは診察や処置が円滑におこなわれるよう、受診相談や診察室業務に取り組んでいます。
看護外来の特色
患者さまやご家族皆さまの治療や療養に対する疑問や不安を軽減するため、また、快適な生活を送っていただくために、当院では看護外来に力を入れております。
健康管理センターの特色
明るく広々とした専用フロアで多職種が協働して、人間ドック・特定健診・職員健診を実施しています。
当センターでは、各種検査を実施後、受診当日に医師からの結果説明があります。契約健保の特定保健指導の対象者には受診当日に初回面接を実施しており、特定保健指導実施率は100%となっています。
センター所属の看護師・保健師は、特定保健指導以外にも受診者に対するロコモティブシンドローム・メタボリックシンドローム予防の情報提供や、食事・禁煙など生活習慣の見直しの支援を積極的に行っています。
受診者の症例検討を行う看護カンファレンスも実施しています。また、院内の委員会やチーム活動、院内外の研修にも積極的に参加しており、看護職としての感性を日々磨いています。このような活動は、受診者を全人的に捉える保健指導に役立っています。
認定看護師について
当院では、看護師キャリアパス形成の一助としてスペシャリスト、認定看護師の支援に力を入れています。感染管理認定看護師や認知症看護認定看護師など各種認定に係る勤務調整や経費などについて支援体制をとっています。また、日本看護協会以外の公的、民間の指定された看護関連資格取得についても報奨金を支給するなどの制度もあります。
さがみ林間ナース関連資格
- 1.ケアマネージャー
- 2.認知症ケア専門士
- 3.BLSヘルスケアプロバイダー(インストラクター)
- 4.ACLSプロバイダー(インストラクター)
- 5.3学会合同呼吸療法認定士
- 6.消化器内視鏡技師
- 7.急性期ケア専門士
- 8.栄養サポートチーム専門療法士
- 9.日本口腔ケア学会認定資格
- 10.日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士
- 11.滅菌技能士
- 12.周術期管理チーム看護師
- 13.透析技術認定士
- 14.日本糖尿病療養指導士
- 15.骨粗鬆症マネージャー
認定看護師
- ・感染管理認定看護師
- ・糖尿病看護認定看護師
- ・認知症看護認定看護師
- ・回復期リハビリテーション認定看護師