栄養科
当科の特色
私たち管理栄養士は、患者さん一人ひとりの病態に合わせた安全で喜ばれる食事の提供を心がけております。また積極的に栄養サポートを行うことにより治療効果を高め、早期回復・早期退院へと繋げることを目指しています。
食事は楽しみであり団らんの場でもあります。入院生活でも食事への楽しみをもっていただくために、季節の食材を用いた行事食やイベント食を毎月提供しております。
当院では病棟専任の管理栄養士を配置しております。お食事や食品についてご不明な点などありましたら、ぜひ病棟栄養士へお声かけください。糖尿病、高血圧症、脂質異常症、心臓病、慢性腎臓病などの食事療法の必要な方には積極的に栄養指導を行っております。また退院後についても必要であれば外来受診時に栄養指導を継続で行っており、入院から退院後までの栄養指導サポートをさせて頂いております。
栄養科の基本方針
- 1. 広く情報を収集し、時代感覚に適応した意識改革をもち、問題解決にあたること
- 2. チーム医療の一員として、最適な栄養サポートを提供すること
- 3. 病院のイベント食や個人対応食など、患者さんの単調な療養生活や疾病の進行を防止し、QOLの維持向上を図ること
- 4. 人の和を大切にすること
業務内容
入院中の患者さんの栄養管理
当院では病棟専任の管理栄養士が入院された患者さん全員の栄養スクリーニングを行っております。個々の患者さんの栄養状態、喫食量、食形態に合わせた栄養管理を行っております。栄養スクリーニングにて摂食障害、嚥下障害、栄養不良など栄養障害に陥るリスクの高い場合は、NST(栄養サポートチーム)の介入により適切な栄養アセスメントを行い患者さんの疾病治療に貢献できるよう努めております。
食事の種類
一般食 | 特殊な食事療法を必要としない栄養バランスのとれた食事 常食/軟菜食(全粥)/ムース食/5分菜食/3分菜食/流動食 |
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治療食 | 病態により医師の指示箋に基づいて、栄養量を調整した食事 エネルギーコントロール食/たんぱく質コントロール食/透析食/塩分コントロール食/鉄付加食/脂質コントロール食/吐血・潰瘍食/胃術後食/IBD食/経管栄養食/注腸検査食/低残渣食 |
特別食 | 長期の化学療法や放射線治療による味覚障害や口内炎などの副作用などで、入院中に食欲が低下する患者さんに対して、
少しでもおいしく召し上がって頂けるよう「さっぱりした味」「のど越しのよいもの」「はっきりとした味」を中心に、
食器や盛り付けにも気を配りメニューを作成しています。 ● メニュー例 |
個別食 | 長期的な入院により食欲が低下してしまった患者さんへ、管理栄養士が直接お伺いし患者さん・ご家族と相談して食事内容を決めていきます。 |
イベント食
季節の食材を用いたイベント食を提供しています。
栄養指導業務について
入院栄養指導
○個人指導
○教育入院集団指導
場所:4Fボランティア室
時間:糖尿病教育入院初日 13:30~14:30
外来栄養指導
○個人指導
場所:新棟1F 栄養相談室
時間:月曜~金曜 9:00~16:00 第1・3土曜 9:00~12:00
主な指導内容:
糖尿病・高血圧・脂質異常症・
腎臓病・高度肥満・低栄養・嚥下困難・癌治療など
※栄養指導をご希望の方は、予約制で受付けております。医師の指示箋が必要となりますので、内科受診時にご相談下さい。
○集団指導
透析栄養講習会 年1回
○透析センター指導
場所:透析センター
時間:予約制
○特定保健指導
場所:透析センター
その他の活動
○NST(栄養サポートチーム)
○糖尿病チーム
○褥瘡チーム
○心臓リハビリチーム
○認知症チーム
スタッフ紹介
病院スタッフ:管理栄養士5名
委託給食スタッフ:27名
資格
医療サポートの一員として疾病予防、臨床栄養に関する学会参加、研修など自己研鑽に励んでおります。
日本糖尿病療養指導士 5名
健康運動指導士 4名
NST専門療法士 2名
NR・サプリメントアドバイザー 1名
認定褥瘡管理栄養士 1名
心不全療養指導士 1名
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士 1名
当院NSTについて
NST(エヌエスティー Nutrition Support Teamの略称:栄養サポートチーム)は、栄養状態に問題のある患者さんや栄養障害になる可能性がある患者さんに対して、専門知識を有するメンバーで構成する栄養サポートチームが主治医と連携して栄養管理をサポートしています。
当院NST構成メンバー
NST専任医師 日本病態栄養学会認定 病態専門医・指導医
厚生労働省が指定する「所定の研修」終了者:5名
日本静脈経腸栄養学会認定NST専門療養士:2名
なぜNSTが必要なのか?
栄養管理を適切に行うことで次のような効果があります。
- 1. 術後創傷治癒遅延の改善
- 2. 各種感染症の防止
- 3. 褥瘡の予防・改善
- 4. 経口摂取可能者の増加
- 5. 在院日数の短縮 など
どんな方に介入するのか
栄養管理を適切に行うことで次のような効果があります。
- 1. 食事摂取量が少ない方
- 2. 血液検査データで栄養状態が悪い
- 3. 絶食が長期間続いている
- 4. 体重減少が認められる
- 5. 術前術後の栄養状態の低下
- 6. 摂食・嚥下機能低下による栄養状態の低下 など
NSTカンファレンス・回診
毎週水曜日15時から実施(第1水曜日のみ15時半)
入院後、全ての入院患者さんの栄養スクリーニングを行い、個別の栄養管理を継続的に行っています。NSTは、主治医の許可が得られた患者さんについて、詳しく栄養アセスメントを行い、栄養管理を行います。NSTが介入した患者さんには、介入時と終了時に、栄養治療実施計画兼報告書による情報提供を実施しています。
NST勉強会の開催
院内職員を対象に栄養管理に関するスキルの向上を目的とし、定期的に実施しています。
栄養サポート加算について
厚生労働省が指定する栄養管理に関する所定の研修修了者による栄養サポート加算を実施しており、栄養サポート加算を算定しています。